後家さんか、、、
- 2012年02月04日
- ごじゃっぺ高座
未亡人といったほうがいいのかしら。長年診療をやっていると、患者さんも何人か亡くなって来る。身内にも不幸が起きるし、友人知人もまたしかり。
ご主人が亡くなり、先日久々に奥さんと会った。葬儀のときのお礼やら、いろいろ言われた。こちらも頭を下げながら聞いていた。その奥さんだが、奇麗になっている。別にご主人の生前の時は云々と言っているわけではない。いままではご主人の介護にかかりきりで化粧どころではなかったのかもしれない。平均寿命が延びて、とくに女性が長生き。そういった奥さんを何人も見ている。落語に同じような小噺がある。後家の小噺。
「おい、半ちゃん、あそこ歩く女きれいだろう」
「あ、ほんとだ。いい女だねえ」
「半ちゃん、あの女知ってんだよ。乾物屋の後家さんだよ」
「嘘だよ。だってあの店は何度も行っているし、その時は亭主はまだ生きていた。おかみさん、あまり美人とはおもわなかったけどね」
「それよ、女ってえのは、亭主が死ぬとコロッと美しくなるもんだ」
「へえ、後家になるとああも美しくなるもんか。俺の女房も早く後家にしたいなあ」
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