8月15日のこと
- 2015年03月16日
- ごじゃっぺ高座
時期がずれている。この日に合わせて書いているわけではない。ドラマでの8月15日の扱い。先日のマッサンではこの日のことを放送した。戦争が終わると口ぐちにこれで平和になるとか、軍隊が無くなるとか、、、そういうセリフがあるかと思ったら無かった。これはこれでリアルだと思う。だってそんな急に日本がどうなるかなんてわかるはずがない。
生まれてこのかた、こういった8月15日のシーンはいったい何本見てきただろう。だいたいシーンは決まっている。戦争が終わって平和になるとか、、、ある場面では上官が命令をする。途端に部下がもう軍隊は無くなったんだ。だからあなたはもう上官ではないと、、、これって本当のことかしら。8月15日を境にそんなに早く気持ちの切り替えってできるのかしら。またこれで平和になるぞ、、とか、もう空襲はないんだとか、、、心配性の私なら、逆に日本人は皆殺し、そして女たちは鬼畜米英に、、、、空襲はもっと日本全土に、、、と考えてしまう。これで平和になるなんてとんでもない。ドラマを面白くするために急に民主主義みたいなセリフを言わせているのかしら。
以前何かの本で読んだが、引き上げ船の中で上官が腹が減って部下に食糧をよこせといったそうだ。そのときはもう終戦からかなり日が経っており、もう軍隊は解散。そこで部下があなたはもう上官ではないと、、、、途端にその上官が一人の浅ましい老人に見えたと書いてあった。
これもどこかで書いたが、那須塩原駅で敬老会の一行とすれ違った。その中のある男性が、あの男は戦時中、軍隊で位がよかったのか、まだそのくせが抜けず、いちいち命令口調だ。いやになると言っていた。まあ、ジャングルに何十年も命令待ちをしていた方もいた。戦後何十年経っても、身体に染みついているんだなあ。
ある患者さん、治療上のリスク、痛み等を話したら、自分は帝国軍人なので、そんな痛みは耐えられると、、お元気な患者さんだ。もう一つ思い出した。30年以上も前、大学病院時代の思い出の患者さん。麻酔が効かず難儀をした。その患者さん曰く、自分は戦時中、肩に弾が命中した。そのときの痛みは今でも忘れないが、歯の痛みのほうがもっと痛いと、、、すみません。反省します。そうやってヤブにもなれないタケノコ歯医者が患者さんに勉強させて頂きました。今でも患者さんに勉強させて頂いております。
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