そいつの性分かなあ
- 2013年05月21日
- ごじゃっぺ高座
学生時代、臨床実習があり、実際に患者さんについて勉強をした。歯医者にあるような道具を当時、学生に買わせた。今思えばおかしな話で、それを使って大学病院で治療をしていた。器材という表現をしたっけ。それを持っていろんな科を廻った。消耗品ではないので、大学病院で用意してそれを学生に使わせればいいだけの話。中には一回しか使わない器材も高いお金を払って買わされた。今拙宅の物置に埃をかぶって鎮座している。
それはおかしいという話がでて、学生に毎年買わせないで病院で用意しろという案が出て、私たちのときはそれでも少しは負担が少なくなったと言われた。今思えばのんきな時代だった。どうも歯科業者が大学関係者に賄賂を送って学生に毎年同じものを買わせてんだなあ。
皆同じ器材を持っている。それを各個人の治療台の側にある物入れに保管。あるとき、必要な器材がないのに気が付いた。患者さんはもう座っている。想像通り、隣の学生の物入れに私の器材があった。ようするに隣の学生はだらしがないのか、自分の器材を無くし、急きょ、勝手に隣の私の物入れから出して使っていた。本人は後で返そうと思って、一歩半歩けばもう忘れているっていう訳。その学生といおうか、同級生にはよく泣かされたなあ。私はパニック寸前だった。でもこんなことは他の連中もしょっちゅうだった。
大学に残り、医局員ラボを使う身分になった。私愛用の器材がないのですよ。で、先輩の席の器材入れを開けたらしっかり私の器材が入っていた。勝手に拝借するんだなあ。無くなったらその先輩をすぐ疑った。あるんだなあ。勝手に人の器材を使う。使ったら返せよ。その先輩のだらしなさに呆れた。
先日久しぶりにその先輩とあるところで会った。先にそのことが頭に浮かんだ。今はお互い開業しているが、少しは進歩したかしら。
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