ごじゃっぺ高座

　あまり自慢できることではないが、私自身都合３回お世話になった。一度目は学生時代。元々不器用なので実習でうまく入れ歯ができない。他の仲間はどんどん出来て合格していく。焦った焦った。大学の実習室でやっても間に合わず、下宿に持ってきて作った。それがほぼ連日の徹夜。そのくせ週末に友達の家へ行って飲んだ。そしたら急に気分が悪くなり、気が付いたら救急車の隊員が目の前にいた。なんだか乗せられて、近くの女子医大へ行ったっけ。で疲れじゃないかということで、友達といっしょに下宿に戻ってきた。友人の家だったので、父上、母上には大変迷惑をかけた。今でも思い出すと情けない。

　２度目は下宿でテレビを見ていたら、近所にいた同級生から電話。同級生の部屋で友人と飲んでいたら、その友人が突然おかしくなったとのこと。至急来てほしいとのこと。あわててハンテンに下駄履きで走って行った。ちょうど救急車も来ていた。同級生と友人と私とで救急車に乗り、確か厚生年金病院。急性アルコール中毒とのこと。点滴を打ち、その友人が「もう酒は飲みません」なんて言っていたら、看護婦さんが、そうやってまた飲むんだよと言っていたなあ。友人は落ち着いたが、フラフラしていたので、タクシーで送って行こうとしたら、タクシーがつかまらず、しかたないので、車を持っている同級生のところに病院から電話して、事情を話し迎えに来てもらった。当時は携帯なんてのはなかったから、、

　３度目は開業当初、当院の患者さんが治療中、気分が悪くなり、ちっとも治まらず救急車を呼んだ。病院へいっしょにいったら、落ち着いてきた。ひとまず一日入院するので、先に帰っていいよと担当医に言われ戻った。その後、家族で今でも治療に来てくれる。ありがたい。さて、救急車に乗せた時、近所から人が集まった。こんなに人が住んでいるとは思わなかった。近所の方に抜歯して血が止まらなくて救急車を呼んだんだってねと言われた。どこからそういうデマが出るんだろう。

　次の日、すぐ近所にまた救急車が来た。矢島歯科医院と思われちゃ癪なので、白衣のまま、見に行った。ちょうど救急車の運転手が昨日と同じ方。思わずお礼を言っちゃった。

　その後、おかげ様で救急車騒ぎはないが、患者さんにはそうならないように、注意している次第。