ごじゃっぺ高座 ごじゃっぺミーハー巡り
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肝取り勝太郎の話


 実家に「長野県獲物秘話」という警察からシリーズで出している本がある。長野県で起こった犯罪が載っている。今も実家の本棚に数冊ある。

 その中の一つ、「肝取り勝太郎」は奇怪な事件。その昔、連続して若い女性が乱暴されて殺された。場所は辰野町。警察は性犯罪として調査。ところが調べてみると下腹部をえぐり取られてはいたが、乱暴はされていない。共通していることは肝がないということ。さて、犯人は、、、後日47歳?になる女性が乱暴をされそこなった。気丈な女性は犯人の睾丸をギュッと掴んだ。悲鳴を上げた犯人の顔をしっかりと見た。「お前は勝太郎」 町内で物静かに暮らしている勝太郎だった。結核の治療と称して若い女性の肝を干して食べると治るとのこと。それを信じて、、、ちょっといい加減な記憶だが、、、

 その睾丸をギュッと握ったという場面は今でも覚えている。そしてもう一つ、そのギュッと握った女性は私の父方の祖母なのですよ。私は生まれた時から父方、母方の祖父母はいなかった。だから祖父母の愛情を知らずに育ったわけだ。てなことは一度も思ったことが無い。それがあたりまえで育ったので、、、いつ亡くなったのかも知らない。昭和15年に父方の祖父が亡くなったということを父方の従姉妹からチラッと聞いたぐらいで関心がなかったようだ。祖母はいつだったろう。母方の祖父は36歳で亡くなった。前にも書いたが、戦艦大和の艦長、有賀幸作と同郷で懇意だったとか。祖母は私が生まれる数年前かな。

 そう、睾丸をギュッと握ったのが父方の祖母ということだけしか知らない。親父が話してくれた。数年前、その「肝取り勝太郎」の本が出版された。さっそく買って読んだ。今、手元の本棚を探したが行方不明。実家へ持って行っちゃったのかな。

“肝取り勝太郎の話” への4件のフィードバック

  1. ひつじ より:

    こんにちは。突然に失礼いたします。
    私の子どもの頃、長野出身の明治生まれの祖母がその事件の話をよくしました。そのころ(昭和50代)には、もう民話のような語り口のお話になっており、あまりの恐怖にどきどきした覚えがあります。関係者の御子孫の方がいらっしゃるとは驚きました。お話の内容が凄いので、以前は都市伝説の一種かと思い込んでおりました。

    • 寄席矢島亭 より:

      コメントありがとうございます。私も小さいころ、親父から聞いたり、警察捕り物秘話で読んで、記憶に残っておりました。くっだらない駄文のオンパレードでもうしわけありません。取り急ぎお礼申し上げます。

  2. 岸田 より:

    我が家には県警の非売書がありまして
    その、勝太郎を見破った女性は後年ブラジルに渡り矍鑠としている
    (昭和33年当時)
    と、あります。
    県警出版のその書には「宙に浮く首、肝取り勝太郎」と題されて
    伝奇じみた文章で怖かったものです

    • 寄席矢島亭 より:

      コメントありがとうございます。思い出しました。ブラジルという話も確かきいたことがあります。そうなると私の父方の祖母という話に矛盾が出てきます。私の記憶間違いかもしれません。
      調べてみます。
      取り急ぎお礼申し上げます。
      矢島

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