ごじゃっぺ高座

　乾杯の音頭で、早く飲みたいのに一言の長い御仁がいる。ったくもう。私はたまたま出席しなかった歯科医師会での宴会のときもそうだったとか。余りの長さに先輩歯医者がいい加減にしろと怒ったとか、、、後日出席した歯医者から聞いた。そういった場面に何回も出くわしたことがある。

　その昔、落語好きの集まりが都内であった。マニアックな全国的な落語サークル。寄席等に聞きに言った感想などを2カ月に一度原稿を送り、それを会員の一人が善意で編集し製本し会員に送ってくれた。たまには顔を見ようと言うことで集まった次第。16人出席。私は若い方から二人目か、、、。乾杯の前にひとりひとり挨拶をすることになった。さすが落語好きらしく、自然と一人1分くらいで面白おかしく自己紹介。そのうちに一人のご老人が15分くらいしゃべっていた。みんなソワソワ。仲居さんが機転を利かして、料理をどんどん運んできて、話を中断させた。無事乾杯になった。司会が野暮なヤツで、一人の方が自己紹介の時、何か数字を間違えた。聞いている方は落語好きなのですぐわかっが、みんなが終わってからそこは違いますよだって。知っていても黙ってろっちゅうの。たまたま口が滑っただけなんだから、、、ましてやそのことで云々はこの宴会には何も関係ないんだから、、、そのサークルも古今亭志ん朝が亡くなってから自主解散。

　三遊亭金時が芸術祭新人賞をもらった時のこと。そのパーティが都内のホテルであった。テレビでみるような芸人が多数出席。発起人代表が5人ぐらいいて壇上に上がった。会社の社長とか、お檀だな。テレビで共演した俳優とか、、、これも乾杯の前だった。一人一人簡単にお祝の挨拶。長い人がいた。私のそばにいた有名な落語家がポツリ、「これだから素人の挨拶は長くてつまらん、、、、」

　結婚式場の従業員にどういった方の祝辞が記憶に残るかアンケートを取ったそうだ。短い祝辞とか、、、、、これでもかと長い祝辞を述べた人がいたなあ。祝辞は縮辞ともいう。