ごじゃっぺ高座

　小中学校の友人とは実家に戻るとたまに行き会うことがある。高校は教科によってクラスが変わるので、卒業までにクラス全員の名前は覚えられなかった。今でも都内でクラス会をよくやっており、お声がかかるが高校時代の友人の名前と顔がチンプンカンプンなので欠席の返事でご勘弁を願っている。大学は６年間ずっと顔を合わせていたので不思議な連帯感が出来る。日本中から集まり、たかだか１６０人の仲間だが、全員の名前と顔は覚えているし、今でも会うとすぐ思い出す。もう３０年以上も経っているのに、、、

　その昔、中央道を走っていたら、隣にピタッと走る車がある。よく見たら同級生の女性が手を振っている。窓を開けておしゃべりをしたが、今思えばぞっとする。たまにクラス会で会い、その話になると彼女も同意見。勤務医時代、院内旅行で北海道のアルファアトマムへ行った。そこで札幌在住の同級生とバッタリ。ハンターマウンテンスキー場で茨城の同級生が家族と来ていたなあ。伊勢丹の喫茶店にいたら、隣に座った二人が同級生夫婦ということもあった。伊勢丹会館でエレベーターに乗ろうとしたら、出て来た客が私の名前を呼ぶ。同級生家族だよ。まあ、その他にもいくつかある。世の中は狭い。

　つい先日もそうだ。都内のホテルへ泊った。夕方着いて本日の宴会欄を見ていたら、九州にある有名進学校の卒後４０周年クラス会が載っていた。すごいところでやるなあと一瞬思っただけ。次の日は結婚式だらけ。ホテルマンが１６組やっていると話してくれた。駐車場へ荷物を置きに行って、戻ってきたら、どこかで見た人がこちらに向かってくる。お互いアッと声を出した。クラスの同級生夫婦だよ。何でと聞いたら、奥さんのクラス会が昨日あったとか。そうだ、この奥さん、そこの高校出身なんだ。

　まさか、まさかの出会い。駐車場に行く前、ロビーで家族に「こういった人通りの多いところでは誰か知っている人に行き会うんだよね、でも自分で意識すると会わないもんだよ」と言った。そしてすっかりその言葉が記憶から飛んだ。その矢先だよ。