腕時計の受難
- 2012年09月05日
- ごじゃっぺ高座
高校へ入学すると今は携帯を買ってもらうのかしら。もっと早いかな。私の時は腕時計だった。でも親父が亡くなって一年目。お金が無くて、入学してしばらく経ってから買ってもらった。自動巻っていうやつかしら。大学5年生まで使っていた。病院実習が始まり、患者さんの脈をとることになった。今までの腕時計は秒針がよく見えなかったので、新しい時計を買ってもらった。それがどういう種類の時計かイマイチ記憶にないのですよ。その時計を今から15年ぐらい前まで使っていた。
というのは当時子どもと黒羽にある「五峰の湯」に毎週入りに行った。カギのあるロッカーなんてのには入れず、脱衣場の籠の中に入れる。お金は風呂代だけ持っていくので財布はナシ。免許証はズボンのポケット。カギも一緒。ズボンもたたんで籠の中に入れ、最後に時計を外して、その上にタオルを置いて風呂に入った。出てきたら時計がないのですよ。板の間稼ぎっていう泥棒がいたんだな。結局財布はないし、免許証まで失敬するにはズボンのポケットまで見ないといけない。それじゃ目立つ。泥ちゃんにもプライドがあるので、金にもならない腕時計を盗んだって言うわけ。事務室へ行ってその旨を話したら、さあ、大変、事情聴取と思ったら、お菓子の入っていたような箱を取り出してきて、似たような時計を持って行ってだって。中に忘れて行ったような時計がいっぱいあった。どなたかが使ったような時計は気持ち悪い。結局泣き寝入り。事務室も毎度のことらしく、気にもしていないようだった。
で新しく時計を買うことにした。新宿のビックカメラ。少し贅沢をして太陽電池で動く腕時計を買った。それを普段はめていたら、歯科医師会の宴会で隣に座った歯医者が突然、いい時計をしているねと言われた。私自身、他人が何の時計をしてようが、どういう価値のある時計なのか全く興味なし。でも見ている人は見ているんだなと思った次第。その歯医者はけっこうな資産家。普段から高級な物を身につけているとのもっぱらのうわさ。価値がわかるんだなあ。私にはチンプンカンプンだが、、、
その腕時計を今も使っている。でもウォーキングのときは日焼けの跡がつかないように外しているし、仕事中も外している。でも夜寝る時は腕時計をしている。いつ充電しているんだろう。
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