寝台車
- 2012年04月26日
- ごじゃっぺ高座
拙宅からすぐのところの踏切では時間帯によって寝台特急「北斗星」を見ることがある。途中、宇都宮は止まるようだ。当地那須塩原は素通り。一度宇都宮駅で停車中の「北斗星」を見たことがある。いつか乗ってみたい。
一度乗ったことがある。確か大学へ入った年かどうか、記憶も場所も定かではない。何で乗ったんだろう。向かい合わせの3段ベッドの一番だったということは覚えている。私がそこでボケーっとしていたら、どこかの駅から乗って来た数人の客が下のベッドの前で自己紹介をしていた。そうか、こういうベッドに寝る時は、挨拶しなければいけないもんだと思い、私も上から顔を出し、挨拶をした。そしたらいっせいに私の顔を見て驚いていた。寝台車は指定席で、後からの客は会社の研修に行くところで、そこで初めて顔合わせをしたということ。要するに私は全くの部外者。恥をかいちゃったよ。
学生時代、岩手医科大学の落語研究会の知り合いから、今度文化祭で柳家小三治を呼ぶので、代わりに挨拶をしてくれと頼まれた。打ち合わせの資料と小三治に渡すお土産まで送られてきた。会う場所は新宿末広亭。小三治の出番まで落語を聴いて、終わって急いで楽屋へ行った。その時の出し物は小言念仏。熱演でセンスがバラバラになっていた。さて、前座にその旨を言ったら、連絡してくれて小三治といっしょに楽屋という喫茶店へ入った。初めて喋った。全く普通の人。私が本物の小三治師匠なんですねといったら、オイ、よせよ。変なこというのは、、、と呆れていた。
小三治がひとつ要望を出した。岩手まで寝台車で行くが、前座は何でもいいが、自分はグリーン車にしてほしいと、、、(当時グリーンっていったっけ、これも記憶が定かではない) 有名人なので普通の寝台車だとゆっくりできないと思う。
あれ以来、小三治を見るとあの一件を思い出す。
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