「待合室の絵」 高橋留美子 『めぞん一刻』
- 2013年04月21日
- お知らせ
ビッグコミックスピリッツ 1980年~1987年掲載
自由奔放なコミック世界の復権
本作品に先だって「週刊少年サンデー」に連載された『うる星やつら』と共通する魅力が、『めぞん一刻』も頻繁に見られる。それは、登場人物の性格付けをきちんとした上で展開するスラップスティック(ドタバタ)コメディ、とでもいえるものだろう。
しかし『めぞん一刻』ではスピード感あふれる、スラップスティックな要素をからめながら、ラブストーリーがゆっくり進行していく。主人公の五代が、予備校生から大学生、社会人と成長し、最後にはヒロインの未亡人・響子と結婚、子供をもうけて終わるという、ディティールが丹念に描かれたストーリーは、あくせくした社会から超然とした、ゆっくりとしたリズムを刻んでいた。
平成25年4月22日(月)から27日(土)まで待合室に飾ってあります。
複製画です。
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