「待合室の絵」 水島新司 『あぶさん』
- 2013年04月08日
- お知らせ
（「ビッグコミックオリジナル」 １９７３年～現在掲載中）
プロフェッショナルの時代の人物像
学生を中心に若い世代が敗北感、虚無感を抱いていた時代に、熱血根性野球まんがの世界に白々しさが漂うのは避けられなかった。そうした時代状況を受け、作者は、人気的にセ・リーグに大きく差をつけられていたパ・リーグの球団を舞台に、代打ひと振りにすべてをかけるという異色の主人公を誕生させた。
これまでならばヒーローになりにくい主人公であったが、奇想天外な魔球などをつかわず、野球に精通した作者ならではの野球選手の細やかな心理の綾は、主人公ははじめ登場人物ひとりひとりの個性を丹念に書き込むスタイルで、代打屋のプロフェッショナルな姿、職人芸を磨き上げ、読者の強い支持を得ることに成功した。
平成２５年４月８日（月）～１３日（土）まで待合室に飾ってあります。
複製画です。
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