のざえちゃうデンタル勝手にずらしてる №532
- 2013年07月13日
- ボヤキ川柳
のざえるという表現は栃木弁。歯の型を取るとき、ゲーゲーする方がいる。そのゲーゲーすることをのざえると言う。当地へ越してきたとき、そういう表現をされて訳が分かんなかった。今はもう私自身も患者さんに使っている。デンタルというのは、歯科用のレントゲンフィルム。四角い形のレントゲンフィルムを歯の近くに入れてレントゲンを撮る。
学生時代、口腔外科の実習のときだ。どこかの大学教授夫人の治療で、上の前歯のレントゲンを撮った。現像し、そのデンタルフィルムを患者さんに見せて担当医の助教授が説明したら、こんな小さいのでわかるんですかと逆に聞かれた。余計なことは言わないでいいからと助教授がムッとした顔で答えた。今思えば、その助教授も若かったなあ。
さて、そのデンタルを口の中に入れると、のざえる患者さんがいる。すかさずのざえないところへ勝手に移動する。それじゃせっかくのレントゲンの意味がない。こちらも見えるから駄目だよ動かしちゃ。がまんしてねと言ってレントゲンを撮る。
以前外国の方のデンタルのとき、通訳に何度も説明させた。そのたびに当然のように楽なところへ移動していた。要するに伝わらなかったということだ。当然中止。
もうひとつ思い出した。学生時代のこと。病院実習で担当医局員がレントゲンを撮ろうとしたら、神経質そうな患者さんが前に撮ったレントゲンがあるはずだと言い出した。そりゃ前に撮ったレントゲンはしっかり保管してある。でもね、見たいのは今の状態なんですよ。以前取ったレントゲンと今の状態を比較したいのですよ。でも患者さんは納得しなかったなあ。
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